結婚してバカになった。
結婚して一番変わったことはバカになったことだ。
先日、少し遠出をした帰り、長い買い物に私も夫も少し疲れていた。
車の運転は夫がしてくれているので、眠くならないようにと気を遣って色々な話題を提供した。
そのうち、夫のあそこを揉むと、とてもいい反応を得られたので、しばらくそうやって夫の眠気を覚ますことにしていた。
我が家はTBSラジオのヘビーリスナーなので、運転中の車の中でもずっとラジオが流れていた。竹中直人のラジオで流れてきた『ベルサイユのばら』の音楽に合わせて、
♪ぎゅ、ぎゅ、ぎゅぎゅぎゅ~
と、あそこを握っていた。音楽も盛り上がり、
♪ぎゅぎゅぎゅ!ぎゅぎゅぎゅ!(ばらは、ばらは!)
と、夫のあそこを握り、二人で大爆笑。そうやって家まで帰ってきた。
こんなんでいいのだろうか。
私は今まで、仕事のためにあれやこれやを学んできたつもりだったけど、全てが吹き飛んでしまいそうなくらい、低能になってしまったのではないだろうか。
IQはもうないだろう。
しかし夫は、
「これくらいがいいんじゃない?なんでも固く考えすぎだよ」
と言った。
そうなのだろうか。
『ベルサイユのばら』の音楽に合わせて、夫のあそこを握って爆笑する。
私はこれ以上の幸せはいらない。
さまざまな結婚。
2018年8月20日
記憶なし。
2018年8月21日
入籍するときに、市役所の人が気を利かせて婚姻届けを2人で持った写真を撮ってくれるのかもしれないと思い、美容院でヘアカラー。
暗め、青色をいれてもらった。満足。
2018年8月22日
打ち合わせへ。
翌日、埼玉で入籍だというのに0時まで飲む。
タクシーを飛ばしてどうにか深夜バスに乗り込み帰宅。
2時過ぎに帰ってきて、お風呂に入って(写真を撮るかもしれないので、身を清めておく)、3時に就寝。
2018年8月23日
6時起床。3時間睡眠で辺境の地へ出発。
このアーバンな土地ともおさらばだ。
寝不足のまま市役所へ行き、無事入籍。
それはとても事務的な作業で気を利かせて写真を撮ってくれることはなかったし、コピーした婚姻届けはモノクロだった。
お昼は丸亀うどんへ。結婚したことで動揺していたせいか、真夏にもかからわずあつあつのうどんを注文してしまった。
夜はお誕生日を祝いにこっそり予約していた店へ。
いつも口うるさく「予約をしておけ」「先に店に入って入れるか確認しろ」と言っている私が、「予約しなくても大丈夫でしょ」「入れるかどうか聞いてくるね」と言っていた時点でサプライズはばれていた。
「なんかおかしいと思ったんだよね」と言われる、それすら幸せに感じられる。
それが新婚だ。
2018年8月24日
新しい土地へ来て、いろいろ散策する。
激安スーパーに向かい、半額になった刺身を買い込む。
夜、初めての晩餐を2人で食べていたら、私の手に刺身のツマがついていて、
「妻にツマが」と言われたとき、結婚したんだなぁとしみじみ実感。
2018年8月25日
記憶なし。
2018年8月26日
記憶なし。
2018年8月27日~9月6日
シナリオ執筆。追い詰められた日々。
2018年9月7日~11日
社員旅行でハワイへ。
頭がおかしいな……と思っていた人はやはりおかしかったし、下品だなぁと思っていた人たちは下品だった。
それでも、カイルアの海は青くて、ブランド品は激安。
ハワイは最高。
9月12日
夫は入れ替わりで出張へ。
さみしい……さみしすぎる……。
大好きな水曜日のダウンタウンも一緒に見るために我慢した。
スーパーで激安の焼き鳥を買ったら、めちゃくちゃおいしかった。
焼き鳥は最高。
9月13日
夫はまだ出張。ネットの配線工事を見守る。
翌日の打ち合わせがリスケになる。
思わず「イエ~イ、めっちゃホリデ~」と口ずさんでいた。
どんだけ仕事したくないんだ私……。
9月14日
打ち合わせがなくなったので、もろもろの手続きをする日に。
警察署に行き免許の名前変更、市役所でマイナンバーの名前変更、住民票の入手、高崎線を駆使して銀行口座の名前の変更。辺境に地にはUFJ、みずほ、三井住友銀行がないのだ……。こんなことになるとは夢にも思わなかった。
熊谷でビール(小)。すきあらば飲もうとする自分が怖い。
最後に戸籍謄本を入手し帰宅。パスポートの手続きもしたかったけど、時間切れ。
こういう手続きがめんどくさいと思う人もいるかもしれないけど、私は大好きだ。目的に向かって必要なものを手に入れて、物事を進めていく。
こういう仕事があればいいのに、と心から思う。
9月15日
戻ってくるシナリオを直さなければいけないと思っている日。
いつシナリオが戻ってくるのか。どこを修正するのか。
交感神経をはりめぐらせる一日。
9月16日
シナリオが戻ってこない。
火曜までに送らなければいけないのに。交感神経をはりめぐらせる。
交感神経をはりめぐらせながら、仕事仲間との飲み会。
同じ仕事をしていた、同年代、という共通点がありつつも、仕事の多さや忙しさなどが微妙にお互いの何かを刺激し合う、絶妙な会だった。
「友達ですよね!?」と、何回も確認しながら友達になる。
一緒に帰るのがめんどくさいときは「私こっちなんで」と言って新宿三丁目から帰るけど、この日は一緒にJRから帰ることに。これが友達というものか……。
9月17日
戻ってきたシナリオを修正して火曜日までに送らなければいけないと思っていたのは、私の誤解だった。この2日間、無駄に交感神経を働かせていた。
時間を戻してハイボールを飲みたい。
そして、私も先輩も週末に行く結婚式の招待状をなくすという失態(先輩は旦那さんがちゃんと保管していた)。どんだけ行きたくないと思ってるんだ。
Bonn
2018年8月14日(火)
打ち合わせへ。私の主な業務は精神のサポート。
今日はさしたる意見もなく座っていた上に、ケーキをご馳走になった。
カロリーを消費し、摂取する。生き物のあるべき姿だ。
飲み会ではコナンのトリックを力説したような気がする。みんな、興味がなさそうだった。
渋谷で降りて、深夜の高速バスへ。普段だったら家の近くのコンビニにすら行かないような時間に一人で都会の街を闊歩していると不思議な気持ちになる。
東京を煮しめたような。マンガやドラマで東京で暮らす女を象徴的に書くならばこういうシーンかな、みたいな。
2018年8月15日(水)
群馬へ。祖母が待っている。
夜は花火大会へ。おにぎりを握っていくことに。
鮭。たらこ。梅。各種4つずつ。ごはんを手に取り、具をいれて、握り、軽く塩を振り、海苔を巻きつけて軽く握る。単純作業は好きだ。
この村の花火はどこの花火よりも大きくて、降りかかってくるようだ。
夜、亡くなってしまった友達が夢に出てきた。お盆だから?意外と古風なんだね。
2018年8月16日(木)
バーベキューへ。悪くなっていく天気に反比例して、炭はゴウゴウと燃えている。
全身ずぶ濡れになって帰宅。
家族って楽しい。お盆最高。夏っていいなぁ。こんな幸せがいつまでも続けばいいのに。
新しい家族を作って、頑張ろう。
2018年8月17日(木)
今日は帰京。
おばあちゃんの飲む紅茶を冷ましてあげたら「本当に優しい」と言われて……。
この程度でこんなに褒められるなんて、明日からの厳しい日本社会に耐えられる気がしない。それにしても、爽やかな風が吹く日。
帰ってきてから、近所のケーキ屋さんへ。疲れた脳にはダイレクトな糖分。
ここのメレンゲはおいしい、チョコレートケーキはあそこのお店で、モンブランはあそこ……。こういう話をしていると『小さいお家』で、戦争中に今は食べられないおいしい食べ物の話をするシーンを思い出す。戦争にだけはなってほしくない。